運命を拓く鍵は心である。
運命とは心を運ぶことで、頭は考えるだけで口と手と足を動かさなければ 一歩も進まない。頭は仕事をしない、仕事は口と手足がする。
頭脳は戦略(志)であり、口と手足は戦術(行動)である。
線は点の集まりであるが、点を集めても線にはならない。方向性の戦略、目的によって線となる。
企業に於いても戦略の意志統一があって初めて発展する。
迷いは道に迷うことであり、悩みとは思うように行かないと思う心から生ずる。
「二兎を追うものは一兎も得ず｣で、人間の脳も一つの方向性がないと迷う。
悩みは悟りに入る門。苦の後に楽が来る「苦楽」と言うように、悩み苦しんで物事が成就する。
我々の脳細胞は１４０億あると言われている。その脳細胞の一つ一つが中心の核から全ての脳細胞と繋がり合って情報を伝え合っている。
「三人寄れば文殊の知恵」それが三人どころか１４０億の脳細胞の相乗効果から人間の脳は無限の可能性を秘めている。人間のみが物を創るがゆえに万物の霊長と言われる。
その脳細胞の神経は心の支配にあって、心の感情が即座に神経に反応して体調のみならず心や運命にも多大な影響を及ぼす。
然るに運命の命の中枢である神経系統の機能を完全にすることが何よりも一番大切なことで、末梢的な身体の健康や財産、地位や名誉を求めても運命は好転しない。
この神経の生活機能を完全にするには、心の持ち方を「如何なる事があっても、また如何なる場合でも、明るく朗らかに生き生きと勇ましく、
常に、積極的な心を堅持することである」と天風先生は絶叫された。